ふた昔も前のはなし、新橋に『海彦』という酒亭があった。釣り好きの大将が脱サラをして始めた店で、7、8人も座れば肩が触れ合うカウンターと、6人も座れば足も崩せぬほどの小さな小上がりのある店を、大将と元気な二人の老姉妹が切り盛りしていた。あの二人…
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。